「成長」の瞬間 【「 自信」はここからはじまった。 】
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背中を見せてチームを引っ張る女性リーダー。「強いチーム」誕生はその苦悩から。

ギークス株式会社

IT人材事業本部 リーダー

倉若 希望

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『ギークス株式会社』の設立は2007年、IT人材事業で創業した。IT人材事業では、フリーランスの ITエンジニアのネットワークを構築し、技術力不足に悩む企業に即戦力人材を提案することで技術支援を行う。IT領域でのマッチングに特化した支援は、今や約3,000 社 以上にも拡がり、併せてITフリーランスの働き方のサポートも手掛ける。
さらにはそのネットワークとリソースを活かし、スマートフォン向けのゲームアプリの開発・運営、VRやMR・ホログラムなどの最新技術を活用した映像・動画コンテンツの制作、ゴルフに特化したメディア運営にも着手。変化の激しい業界の中、その柔軟かつ挑戦的な組織運営により顕著な成長を遂げている。 
「21世紀で最も感動を与えた会社になる」をグランドビジョンに掲げ、総合インターネットカンパニーを目指す 『ギークス』。そこで、IT人材事業の営業リーダーとして活躍する倉若さんが今回の主役。順風満帆のキャリア とはじける笑顔の背景にあった、苦悩と成長のターニングポイントについて聞いた。 

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ビジネスの可能性+女性としての働きがいに魅かれて

【Q】入社までの経緯を?

就職活動に関しては、営業の仕事に就こうと総合職枠に狙いを定めていました。ただ、業界や業種はどことなく漠然としていて、大手中心に動き出してはみたもののちょっと違う気がして、途中からは IT 関連のビルダーやベンチャー系の企業に絞りました。いろんな企業の話を聞くうちに、女性としての裁量範囲や活躍できるフィールドの拡がりが、自分としての決め手になっていった気がします。 

その最中に出会ったのが『ギークス』。 
話を聞いて、IT業界全般が慢性的なエンジニア人材不足に困っている事実に興味が湧きました。今後も当面大きく動くし伸びる領域なんじゃないかと。この世界で一人前になれたら相当のスキルがつきそう…そんな手応えがありました。 
5次選考まであったことと独特のステップだったことも強く印象に残りました。4次選考では3日間のグループワークが実施されて。接触回数が多かった分、たくさんの先輩方にお会いできたのが本当に良かったです。特に女性社員がイキイキとして素敵で、活躍している感じがすごく伝わってきました。
ここなら自分もやれそう…と意を決して最終の社長面接に。無事に内定をいただき、2012年4月に新卒入社しました。

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異例の最年少リーダー、悩んだ結果、背中を見せて突っ走る

【Q】『ギークス』入社後の経歴を?

入社以来ずっと営業一筋です。

IT人材事業本部に配属され、法人対象の営業職としてスタートしました。規模を問わずどんどん新しい企業にアプローチする毎日でした。入社当時は目標を達成するのも大変でしたが、一番の原動力は同期に負けたくない一心でした。
当時は全社で50名程度の規模だったにもかかわらず、同期入社が10名いました。会社としても思い切った採用だったと思います。それだけに注目も浴びましたし、必然的にお互いに意識もするようになっていました。誰かが新規の契約を獲ったりするとちょっと焦ったり。孤立感がなかった代わりに、ライバルとしての思いはかなり強くありました。
でも、そんな負けん気がずっと刺激されていたおかげて頑張れたんだと思います。新人賞とBUDDY賞という半期のMVPを続けていただいたのが何より励みになりました。

2年目に入ってしばらくして、「リーダー」に就任しました。最年少での抜擢で、異例だったと思います。
当時の営業部門は約20名。3つのチームに分かれていましたが、全て部長直轄だったんです。そのうちのひとつのチームを任せてもらいました。
入社当時からマネジメントの仕事には関心がありましたし、「いずれぜひやりたい」と入社前から意思表示もしていたので、すごくモチベーションが上がりました。会社としても初めてのポストで、マネジメントがやりたいと言っていたことに対する期待が込められていたんだと思います。

【Q】初めてのリーダー職での苦労は?

メンバーは4名、新人や同年代での構成だったので決してやりにくい環境ではなかったのですが、いざとなると「どうしよう?」と不安も少なからず感じました。結局、やる気はあったものの、社会人としてもまだまだ経験不足で何もわかっていなかったんです。前例がなかったことと職務として「ここからここまでをやりなさい」という制約や明確な規定もなかったので、メンバーの業務や活動に目を向けつつも、戸惑っているばかりの日が続きました。
リーダーとして何をすればいいのか? メンバーに何をしてあげたらいいのか? 何を教えたらいいのか?…結論が出ないまま葛藤ばかりで。いよいよリーダーとしての自分の役割がわからなくなってしまっていました。与えてもらったステージにちゃんと立てていなかったんだと思います。
そのうちに自分自身の成果が出なくなってしまいました。それまである程度順調だった営業成績も止まってしまって。悩みました。せっかくリーダーにしてもらったのに、自分は何をしてるんだろうって。

【Q】その苦悩の克服は?

成果が出なくなり悩み続けて3か月経った頃に、当時の部長に相談しました。その時に言われたんです。
「何かを教えようと無理をするからぎこちなくなるんじゃないの? 自分が圧倒的な結果と数字を出して、その背中をメンバーが追う。そんなリーダーの形もあるんじゃない?」と。
その言葉をいただいて、自分の立ち位置が見えた気がしました。できないことで迷ってるより、できることを一生懸命やる。つかえていたものが外れたように、改めて実績数字を上げることに没頭しました。トップを取り続けることにコミットしたんです。

その年末にはメンバーも7名になったんですが、少しずつ業績が上がってくるにつれて、メンバーから自分に対してのアクションも増えてきました。「こんな場合どう対応していますか?」という質問や、「なかなか上手くいかないんで、次回は同行してください」という依頼を受けるように。そんな関係が自然に生まれてきたんです。間違ってなかったんだ…と実感し、ホッとしました。それと、頼ってもらうことに応えていくことで、自分のやり方とかノウハウみたいなものも改めて整理できました。この時期の大きな収穫でした。

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チーム改革は自分から。自分が変わることでみんなも変わる

【Q】ターニングポイントだった?

確かにこの2年目は大きな壁でした。でも、自分の中での大きなターニングポイントはもう少し後です。
4年目の2016年の春、自分の業績に固執するばかりでいいのか?…と、漠然と不安な思いが拡がってきました。

私たちの営業部門は、新たに入社した社員を最初に受け入れて、適性を判断するセクションとしての側面も持っています。営業職能以外での高いパフォーマンスが認められた場合はその専門チームに異動していくため、必然的に人の流出入が頻繁になります。そんな事情もあって、営業としての実質的な成果は、マネージャーと極一部のメンバーで引き上げている状況になっていました。チームとして考えたときに、なんだかすごくアンバランスな感じに思えてきたんです。
これでいいんだろうか? 今のままだと、営業としてのプロ意識やスキルが育たないんじゃないか? 営業は会社の中でも一番強い組織でいなくてはいけないんじゃないか?
2年前の「悩んだ」という状態よりも、「課題だと思った」という感じに近かった気がします。だから「なんとか解決しなければ…」という自分の中での切り替えも早かったんじゃないかと。

【Q】このターニングポイントで変わったことは?

自分の分身というか、営業職として自立できるメンバーをひとりでも多く育てて、部門全体で強くなろう。全体での目標を追い掛けよう。そう決心しました。
チームとして目指すべき数字もあるので、自分の対外的な活動をセーブするわけにはいきません。それはそれで頑張らないと。でも、自分個人の成果だけに固執することはやめようと思いました。
まずはメンバーに目を向ける。彼は今何を思っている? どう接したら喜ぶ? 彼女には今どんなアドバイスが効果的?…そんな細かいことにも視点を当てるよう、日々の行動を変えていきました。
それまでは、「規範になれば」と背中を向けて突っ走れば良かったのですが、頻繁にメンバーと振り返りをするわけですから、エネルギーを倍使う感じで、正直に言うとすごく大変でした。

ただ、この経験のおかげで「待つ」ことを覚えました。メンバー自ら実践し、その結果を自己分析するよう伝えました。その後に、私も客観的に冷静に判断して、どうしたらもっと良くなるかを一緒に考える。
仕事に対しての見方も変わりました。自分のためだけじゃなくて、後輩やメンバーのためにもなることが会社のためになる。そう見方が変わったことで、メンバーそれぞれの成果を素直に喜べるようになりました。成績や評価への気持ちよさが、自分のことからチームのことに移ったって気がついたとき、「あ、ちょっと成長したな」と感じることができました。

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「嬉しい」の相乗効果。チームが強く前向きに。そしていい結果を。

【Q】チームの雰囲気は?

今は10名のチームなのですが、とにかく元気でよく笑ってます。
つい先日も過去最高の目標数を達成して、チームとして強くなってきたことを感じます。数字を追い掛けることを楽しみながら仕事をしている感じです。

私自身が経験の中で変わってきたことで、チームのメンバーも少しずつ変わってきたのかもしれません。前は依頼事項中心の会話だったのですが、今は前向きな意見や新しいプランもメンバーからどんどん出てきます。主体性を持って動いてくれることが、純粋に嬉しいです。

そしてそれがいいカタチで成果にも結びつく。メンバー全員が満遍なくいい結果を出せるようになり、さらに嬉しい。「嬉しい」の相乗効果です。これが、チームとして組織を引っ張っていくということなのかと、面白さを感じています。

【Q】今後の課題は?

データや数字の分析をしっかり行っていこうと思っています。
これまではクライアント様の事情や温度感など定性的なものを優先して対応してきました。今後は、もっとマーケティングの視点から実証的に進めていくことも、プラスしていく必要があると思っています。クライアント様のニーズに対する根拠もきちんと示して、より説得力のあるサポートをしていきたいです。

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自慢は開かれた環境と文化。まずはやってみよう!

【Q】『ギークス』の自慢を?

ひとつは「女性」が活躍できる環境だと。
『ギークス』は開発や制作も行っているので、全社員としては男性社員が多く、女性の比率は約35%ですが、IT人材事業本部に限ると、部長・リーダーなどの役職者はほぼ半数が女性。所属している営業部門も男女はほぼ同数ですし、私の上司にあたる事業本部長・執行役員も女性です。活躍している同性を間近に感じることができるので刺激を受けます。自分が悩んだりするポイントへの共感度も高いので、相談もしやすくて助かっています。

もうひとつは「NOと言わない」文化でしょうか。「まずはやってみよう」というポジティブなベンチャー気質が、かなり深く浸透しています。
例えば、役職者が出席し事業課題について検討する「みらい会議」という場があります。そこでは、課題の大小を問わず、事業本部全体をより良くする施策を出し合って、ひとつずつ実践しています。部内やチーム内でもそのスタイルでやりたいとなったら、あっという間に定着しました。
「みらい会議」からはいろんな提案が出てくるんですが、現場が自発的に「やりたい」と言うことに対して、セーブが掛かることはほとんどないです。むしろ、「どんどんやってみよう」と後押しされます。メンバーのことを信じて挑戦させてくれる環境です。

「成長」は自分のもの。イメージと基準をちゃんと持ってこそ

【Q】就活生への応援メッセージを?

最近は採用面接にも参加させてもらっていて、就活生のみなさんと話をさせてもらう機会も増えました。彼らと接していると、「成長」したいという意識がすごく高いことに驚きます。

その「成長」とは自分にとってどんなことなのか、できるだけ具体的にイメージしておく必要があると思います。結局、成長の主体は自分ですから。どんな環境に身を置こうが最終的には自分次第だと思います。漠然としたまま、「なんとなくできる人になりたい」では、何をしたら成長できるか?…という方法やプロセスが見つけにくいはずです。
何がどのレベルまでできるようになることなのか? どうなったら自分が成長したと言えるのか?…その基準をしっかりと持つことを勧めたいですね。


最年少で就任。背中を見せてチームを引っ張ってきたリーダー。
彼女は数々の苦悩を経て、「今が一番強いチーム」だと言う。
「営業部が一番強い組織でないといけない」と言う彼女の言葉から感じる責任感と引率力は、チームメンバーにもしっかりと伝わっているはず。
ますます組織を引っ張るチームの活躍に今後も期待が高まる。

 

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